本講座では、メールの書き方も指導カリキュラムに入っているので、ここでメールの書き方について説明します。
本講座でのメールでの問い合わせにしても、翻訳の仕事を始めたときに取引先に送るメールにしても、読み手のことを考えて、メールは読みやすく簡潔に書きましょう。
また、自分が言いたいことを書くのではなく、相手が必要としている情報を書くことが原則です。
読みにくいメール、分かりにくいメール、不要な情報がたくさん書かれているメールは、メールの読み手を苦しめることになりますし、理解するのに時間がかかるので嫌がられます。
結果として、仕事の依頼がだんだんと減ってくるという可能性があります。
たとえば、以下は少し前に受講生さんから届いたメールです。
このメールをくださった受講生さんを槍玉に挙げるようで申し訳ないのですが、他にも多くの受講生さんが同じようなメールを送ってこられます。とても大切なことなので、ここで共有することにしました。
私が課題をする時は、ノートパソコンで課題の原文、自分が訳している物、申し送り書と3つのワードのウインドウを開いています。3つを同時に表示すると、それぞれのウインドウが小さすぎるので、その都度、この3つを切り替えて使っています。そして、グーグル・クロームで、2つか3つの辞書のサイトを開き、その他、検索用のウインドウを1つか2つ開けています。私はパソコンの操作が得意ではないので、他に効率的はパソコンの使い方、ウインドウの使い方がありましたら、教えてください。
段落分けせずにぎっちりと詰め込まれていています。。
このメールの修正するべき点は、以下の2点です。
- 段落を3つに分けること
- 不要な情報を記載せずに、要点を簡潔に伝えること
1.段落を3つに分けること
基本的なメールの書き方は、3つの段落に分けることです。
第1段落:メールの概要を伝えます。
例)パソコンのウィンドウを効率的に使う方法について質問があります。
第2段落:詳しい情報を伝えます。
例)翻訳作業をするときに、原文のファイル、翻訳するWordファイル、申し送り書を書くファイル、ブラウザを開くと、何度も繰り返しウィンドウを切り替えることになって必要以上に時間と手間がかかってしまいます。
第3段落:メールの概要を繰り返し、相手に希望することを伝えます。
例)ウィンドウをもっと効率的に切り替えたり、表示したりする方法はないでしょうか。ご存じであれば教えてください。
2.不要な情報を記載せずに、要点を簡潔に伝えること
ノートパソコンを使っていること、グーグル・クロームを使っていること、使っている辞書サイトや検索ウィンドウの数などは、メールの読み手にとって不要な情報です。
不要な情報が多いと、読み手は混乱するし読むのに時間がかかるのでよくありません。
何が必要で何が必要でないかの判断は難しいことがありますし、人によって判断基準が違うこともあります。
相手の立場に立って慎重に考えましょう。
まとめ
翻訳の仕事をするには、まず取引先とのコミュニケーションを円滑に進める必要があります。
その手段はメールが中心になるので、読みやすいメール、理解しやすいメールを書くことは必須条件です。
常に、読み手のことを考えて、簡潔で分かりやすいメールを書くように心がけましょう。