翻訳の仕事をするのにどれくらいのTOEICスコアが必要か聞かれることがあります。
当然、英語力は高ければ高いほどいいので、TOEIC 900点以上を取れるのが理想です。
でも、少し考えるとわかりますが、TOEICにはリスニング試験があるのに対して、翻訳ではリスニングは必要ありません。
TOEICでのリスニングとリーディングの配点は50%ずつです。
TOEICでは、点数の半分はリスニングスキルなわけですね。
翻訳では必要ないリスニングスキルを評価しても、翻訳に十分な英語力を持っているかどうかの判断はできません。
人によっては、(特に年配の人に多いのですが)リスニングは苦手だけどリーディングは得意という人がいます。
(技術者に多いように思います)
そういった人は、TOEICスコアがあまり高くなくても、翻訳者としての資質を持っていると言えます。
ですので、「翻訳者に必要なTOEICスコアはどれくらいか?」という疑問に対する私の答えは、「TOEICスコアは気にしなくてもいい」というものになります。
中には、TOEICで900点を取れるようになってから翻訳の勉強を始めたいと言う人もいますが、それは大きな回り道をすることになります。
その理由は、TOEICスコアを上げるには、
- 翻訳では必要ないリスニングを練習する必要があること
- 単語をたくさん暗記する必要があること
です。
リスニングについては、先ほどお話ししたとおりです。
単語については、翻訳の仕事では辞書やインターネットを使って調べることができるので、時間をかけてTOEIC900点レベルの単語まで暗記する必要はありません。
英検についてもも同様のことが言えます。