送り仮名を正しく使う
送り仮名の使い方は人によってまちまちです。
本に書かれている文字を読むだけならそれでもいいのですが、パソコンを使って作業をするときには、送り仮名の違う言葉は別の言葉としてパソコンに認識されるため、非常にやっかいなことになります。
たとえば、以下を見てください。
防音装置付きデバイス
防音装置付デバイス
どちらも声に出して読むと同じ「ぼうおんそうちつきでばいす」ですが、「付き」と「付」の違いのために、パソコンでは別の言葉と認識されます。
このため、「防音装置付きデバイス」という言葉を検索しても、「防音装置付デバイス」は見つかりません。
翻訳時によくある間違いは、最初に「防音装置付きデバイス」を英語に翻訳し、しばらく翻訳を進めていると「防音装置付デバイス」という用語に出会った場合などです。
「さっき見た単語だな」と思って用語メモを検索しても「防音装置付デバイス」は見つかりません。「防音装置付きデバイス」という用語はメモに登録されていますが、コンピュータによって「防音装置付デバイス」とは別の用語と判断されるためです。
この結果、「あれっ?思い違いかな」と考えて、別の用語として翻訳してしまうのです。
また、上記のような名称だけでなく、「申し込み」と「申込み」のような送り仮名の不統一も誤訳の原因になりますので統一してください。
このような送り仮名の不統一は、Wordの「文章校正」機能を使うと、ある程度見つけられますので、必ず「文章校正」を実行してください。
私のお薦めは、JustSystems社が販売している文書校正ソフト「Just Right!」を使うことです。JustSystems社は、ワープロソフトの「一太郎」を作っている会社です。長年にわたって日本語入力に携わってきた会社なので、日本語の扱いにおいては、Wordに付属している「文章校正」よりはるかに優れています。