翻訳の今後、需要の多い分野は?

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翻訳の今後、需要の多い分野は?

 

このコンテンツは、10年以上の経験を持つ現役のプロ翻訳者であるアキラが、翻訳の仕事についてきるだけ分かりやすく説明するメディアです。


 

世界とグラフ

 

翻訳の仕事をしたいけど、どの分野の需要が高いのかな?

 

あと何年かしたら翻訳ソフトが進歩して、翻訳の仕事はなくなるんじゃないの?

 

翻訳の勉強を始めようとしたとき、こんな疑問が出てくることがあるかもしれません。

 

どうせなら将来性のある分野の仕事をしたいし、そもそも翻訳の仕事がなくなってしまったら、勉強した意味がないですからね。

 

そこでこの記事では、翻訳業界で需要の多い分野と、翻訳の今後の展望についてお話しします

 

社会情勢は日々変わりますし、技術は急速に進歩しています。

 

ですので、この記事は、この記事を書いている時点での私の考えとしてご理解ください。

 

 

翻訳の需要の多い分野

 

パソコンとスマホ

 

翻訳の需要の多い分野としては、機械、電気電子などの技術翻訳があります。

 

なぜなら、世界各国の企業が継続的に製品の研究・開発を続けているため、マニュアルや仕様書、製品カタログなどの翻訳が大量に発生するからです。

 

私のところにも膨大な量のマニュアル翻訳の依頼があることがあります。

 

マニュアルの翻訳は、あまりワクワクするタイプの仕事ではありませんが、常に需要があるので仕事の安定という面では一番の狙い目です。

 

また、IT系の翻訳も高い需要があります

 

というのも、コンピュータソフトやIT機器の多くは、アメリカなど英語圏で開発され、日本語に翻訳されて日本で販売されます。

 

だから、マニュアルやヘルプファイル、インターフェース、ウェブサイトなどを英語から日本語に翻訳する仕事が常に発生しています。

 

私は翻訳の仕事を始めた当初、IT翻訳を専門にしていました。
そのときは、2か月先まで予定が埋まるほどの仕事量でした。

 

ただし、若者の間にIT系の知識を持っている人が増えているため、翻訳者の人数も多いようです。

 

しかし、今後もIT技術が発展を続けるかぎり、翻訳の需要も続くものと思われます。

 

つぎに、医学、薬学、金融分野も需要が高い分野です

 

なぜなら、専門性が非常に高いため、文系出身の人が気軽に参入しようという気分になる分野ではないからです。

 

それだけに、専門知識を身に付けてしまえばライバルが少なく、継続的に仕事を受注できる狙い目の分野でもあります。

 

翻訳の需要は今後どうなるのか?

 

パソコンとスマホ

 

翻訳ソフトがもっと進歩したら、翻訳の仕事はなくなってしまうんじゃないだろうか?

 

翻訳の需要がなくなったら、翻訳者はどうしたらいいんだろう?

 

という心配をする方は多いと思います。

 

確かに、翻訳ソフトが進歩を続ければ、将来的に翻訳の仕事はなくなってしまいます

 

しかし、それはまだしばらく先のことと私は考えています。

 

なぜなら、現時点では、コンピュータには人の心を理解することができないからです。

 

翻訳の仕事は、単なる言葉の置き換えではなく、文脈を読んで、筆者の意図することを別の言語で伝えるということです。

 

現時点のコンピューターでは、まだ文脈を読んだり、人間の気持ちを汲み取ったりする能力はありません。

 

翻訳ソフトによっては、文脈を読み取る機能があると宣伝しているものもあります。

 

でも、「この文書は自動車について書かれたものだから、『wheel』という単語は『紡ぎ車』ではなく『車輪』を指しているのに違いない」というレベルのものと思われます。

 

機械に奪われそうな仕事トップ10

 

悩む会社員

 

将来的に消えてしまう可能性がある仕事として、「週刊ダイヤモンド」がトップ50を公開しています。

 

そのうちのトップ10を以下に紹介します。

 

  1. 小売店販売員
  2. 会計士
  3. 一番事務員
  4. セールスマン
  5. 一般秘書
  6. 飲食カウンター接客係
  7. 商店レジ打ち係や切符販売員
  8. 箱詰め積み降ろしなどの作業員
  9. 帳簿係などの金融取引記録保全員
  10. 大型トラック・ローリー車の運転手

 

参照)Diamond Online
機械に奪われそうな仕事ランキング1〜50位!会計士も危ない!激変する職業と教育の現場

 

小売店販売員、一般事務員、セールスマン、秘書など、あなたの周りの人は、軒並み仕事がなくなりそうではありませんか?

 

でも、上のリンク先を見れば分かりますが、トップ10どころかトップ50にも翻訳の仕事は入っていません

 

本当に心配するべきは誰なのか?考え直した方がいいですね。

 

将来的に生き残れる翻訳者とは?

 

ビジネスマン

 

コンピュータには人間の気持ちはくみ取れないとは言っても、IT技術は進歩を続けるので翻訳ソフトの性能もどんどん優れたものになっていきます。

 

翻訳ソフトが進歩を続けることで

  1. 自分が理解できればいいだけの文章(メールや外国のウェブサイトなど)は翻訳ソフトを使う。
  2. 簡単な文章は翻訳ソフトで訳して、少し手直しして使う。

という傾向が高まるはずです。

 

そうなったときに生き残れる翻訳者というのは、

  1. 高度な専門知識を持っていて、専門性の高い文章を正しく訳せる。
  2. 優れた文章力を持っていて、非常に優れた日本語文を作れる。

人と考えられます。

 

つまり、専門知識を持っていない人、平凡な文章しか書けない人は、コンピューターに仕事を奪われるものと思われます。

 

今後の翻訳はどうなるのか?

 

美少女

 

今後の翻訳業界は、今までよりもっとコンピューターの導入が進みます。

 

そうなると、コンピューターと同じレベルの翻訳しかできない人は仕事がなくなります。

 

そして、高度に専門的な文書を翻訳したり、優れた翻訳文を作ったりすることができる翻訳者が生き残ることになります。

 

 

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