翻訳者になりたいなら翻訳検定を受けるべき3つの理由
ツイートこのコンテンツは、10年以上の経験を持つ現役のプロ翻訳者であるアキラが、翻訳の仕事についてきるだけ分かりやすく説明するメディアです。
「翻訳家になるには翻訳検定を受けた方がいいですか?」
と質問されることがあります。
ネットや翻訳関係の本を見ると、翻訳関係の団体や大手の翻訳会社が、翻訳者向けの検定を実施していることが分かります。
そういう検定を受ければ、翻訳者になるのに役に立つのでしょうか?
翻訳の仕事を受注できるようになるのでしょうか?
その疑問に答えるために、この記事では、
- 翻訳家になるために検定を受けるべきか
- 検定に合格すると仕事を受注できるのか
についてお話しします。
翻訳家になるために検定を受けるべきか
翻訳者向けの検定として、代表的な検定としては日本翻訳連盟(JTF)が実施している「ほんやく検定」があります。
翻訳者になるためには、こういった翻訳者向けの検定を受けるべきでしょうか?
こうした検定を受けるメリットとしては、以下が考えられます。
- 勉強の目標ができる。
- 自分の翻訳スキルを客観的に知ることができる。
- 翻訳力を証明することができる。
翻訳の勉強は、学校の勉強とは違い「ここまで勉強すれば終わり」というような学習範囲がありません。
だから、目標を見失ったり、上達しているかどうか不安になったりすることがあります。
このため、翻訳を勉強するときの目標を作るためや、自分の翻訳スキルを客観的に評価してもらうために、翻訳検定を受けるのはいいことです。
自分ではかなり上達したと思っていたら、検定を受けたら厳しい評価を受けて自信をなくすこともあると思います。
でも、それを励みに頑張ることで大きく成長することができます。
検定に合格すると仕事を受注できるのか
検定に合格して級を取ると、級に応じてある程度の翻訳スキルを証明することができます。
でも、検定の級を取れば翻訳の仕事を受注できるかというと、そうではありません。
翻訳検定に合格していても、合格していなくても、翻訳の仕事を始めるためには、翻訳会社のトライアルを受ける必要があります。
そして、翻訳トライアルで実力を証明する必要があります。
翻訳トライアルの一次審査では、履歴書・職歴書を提出する必要があるので、このときに翻訳検定を記載しておけば、多少なりとも翻訳スキルの証明になります。
だから、一次審査が有利になるなどのメリットがある可能性はあります。
しかし、翻訳検定に受かったからといってトライアルに合格するわけではありませんし、仕事に直結するわけでもありません。
翻訳検定を受けるべきか?
現在、翻訳の勉強をしているところなら、翻訳検定を受けるべきです。
目標ができるし、翻訳会社のトライアルを受けるときに、一次審査で多少なりとも有利になる可能性があるからです。
また、翻訳の勉強をする上で、目標として大いに役立ってくれるので、定期的に検定を受けてみてはどうでしょうか?