翻訳スクールの選び方|失敗しないための3つのポイント
ツイートこのコンテンツは、10年以上の経験を持つ現役のプロ翻訳者であるアキラが、翻訳の仕事についてきるだけ分かりやすく説明するメディアです。
「翻訳者になるには、翻訳スクールに通った方がいいのかな?」
「何を基準に翻訳スクールを選べばいいのか分からない」
「翻訳の通信教育講座もあるけど、どっちがいいの?」
と悩んでいませんか?
翻訳者になるためには、英語ができるだけでなく、翻訳スキルを身に付ける必要があります。
そのためには、本を読んで独学するだけではなく、翻訳スクールや通信教育で指導してもらうことが必須とも言えます。
でも、大阪や東京などの大都市には翻訳スクールがたくさんあるため、通学できる距離に複数の翻訳スクールがある場合、何を基準に翻訳スクールを選べばいいのか分からなくて困ってしまいますよね。
そこで、この記事では、翻訳スクールの選び方と、通信教育講座との違いについてお話しします。
翻訳スクールの選択で失敗しないために、ぜひ参考にしてください。
翻訳スクールとは?
翻訳スクールとは、翻訳のスキルを学ぶことができる専門学校のことです。
多くの場合、翻訳スクールは社会人向けに運営されているため、会社員でも通えるように、平日の夜や週末にもレッスンを提供しています。
レッスンは、週に1回か2回程度で、1回のレッスンは2〜3時間くらいが一般的です。
レッスンの期間は、だいたい2か月〜6か月です。
この期間、家で課題文を翻訳して、レッスンのときに解説と質疑応答があります。
翻訳スクールと通信教育講座との違い
翻訳スクールの多くは、通学型のレッスンだけでなく通信教育講座も提供しています。
通学型のレッスンと通信講座の主な違いは、以下の2点です。
- 先生に直接質問できるかどうか。
- 翻訳を勉強する仲間ができるかどうか。
通信講座でも質問はできますが、先生に直接質問できると、納得できるまで追求できるのがメリットです。
また、自分と同じように翻訳をしている仲間ができるのは励みになります。
一方、通信教育講座には、以下のメリットがあります。
- 通学にかかる時間を学習に当てることができる。
- 空き時間に勉強できる。
- 一般的に通学型レッスンより授業料が安い。
どちらも一長一短なので、無理なく学習を続けられる方を選んでください。
実務翻訳者になるには翻訳スクールに通った方がいいか?
書店で手に入る本を読んで我流で勉強しただけでは、実務翻訳者になるのはかなり難しいと考えてください。
なぜなら、商品価値のある翻訳文を作れるようになるには、きちんとした指導者の客観的なフィードバックが必ず必要だからです。
自分で翻訳した文を自分で評価して、「これはすばらしい翻訳文ができた!」と思っても、客観的に見れば商品価値のない翻訳文にすぎない可能性もあります。
文法的には正しく訳せていても日本語として不自然なところがあったり、実務翻訳のルールを守らずに訳していたりする可能性があるからです。
きちんとした指導者から客観的な意見を聞き、不適切な箇所を1つ1つ修正して初めて、商品価値のある翻訳文を作れるようになります。
ですので、翻訳スクールなどで専門家の指導を受ける必要があります。
翻訳スクールの選び方
翻訳スクールに行くと決めたら、どの翻訳スクールに行くべきか選ぶ必要があります。
翻訳スクールを選ぶときは、家の近くにあるという理由で選んではいけません。
必ず、以下の基準を考慮して翻訳スクールを選んでください。
- プロの翻訳者が指導しているか。
- あなたが希望する翻訳者になるためのプログラムが提供されているか。
- 講座を修了したときにプロ翻訳者になるための手段が提示されているか。
以下に、上記のそれぞれについて詳しく説明します。
プロの翻訳者が指導しているか。
「翻訳スクールなのだからプロ翻訳者が指導しているのは当然でしょ!」
と思っていたら失敗することになります。
過去に私が問い合わせた大手翻訳スクールでは、その翻訳スクールの授業を修了しただけの人が指導していました。
つまり、プロ翻訳者でない素人翻訳者が翻訳スクールの指導をしていたのです。
素人の指導を受けてプロになれるわけがないので、必ずプロの翻訳者が指導している翻訳スクールを選びましょう。
あなたが希望する翻訳者になるためのプログラムが提供されているか。
翻訳の仕事は、いろいろな分野に専門化されています。
映画や海外ドラマの字幕翻訳、小説の翻訳、ビジネス翻訳、IT翻訳、論文の翻訳などです。
また、翻訳の勉強をしたことがない人向けに、入門コースが提供されていることもあります。
翻訳の仕事をしたいなら、必ず目標とする分野のレッスンが提供されている翻訳スクールを選んでください。
IT翻訳をしたいのに、「翻訳は翻訳だから、とりあえずビジネス翻訳を勉強しようか」などと考えていると、目標を達成するまでに必要以上に長い時間がかかります。
講座を修了したときにプロ翻訳者になるための手段が提示されているか。
講座を修了したときに、その翻訳スクールは何をしてくれるかを確認しましょう。
「修了証を発行します」というだけの翻訳スクールは、「何もしません」と言っているのと同じなので避けた方がいいです。
翻訳スクールの修了証など何の役にも立たないからです。
「翻訳会社のトライアルを受けられる」、「トライアルを受けるための指導をしてくれる」など、何らかの対応をしてくれる翻訳スクールがおすすめです。
目的に合わせて慎重に選ぶ
翻訳スクールは、英会話スクールに比べるとはるかに数が少ないため、「とりあえず家の近くにあるところに行ってみよう」などと考えがちです。
でも、趣味レベルのレッスンしか提供していない翻訳スクールや、講座が終了した後のサポートがない翻訳スクールだと、翻訳者として仕事を始めるのは困難です。
翻訳スクールに入学すると、かなりのお金と時間を費やすことになるので、あなたの目標にあった翻訳スクールを慎重に選んでください。
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