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翻訳家の年収はどれくらい?

 

このコンテンツは、10年以上の経験を持つ現役のプロ翻訳者であるアキラが、翻訳の仕事についてきるだけ分かりやすく説明するメディアです。


 

パソコンとお金

 

翻訳家って、どれくらいの年収を稼げるのかな?

 

翻訳家って、印税収入をもらえるのかな?

 

こんなふうに、翻訳の仕事に興味を持ったとき、最初に考えるのは年収のことではないでしょうか。

 

一時期、ハリーポッターの翻訳者が印税収入で数十億円を稼いだという話が話題になりましたし、映画の翻訳で有名な戸田奈津子さんもお金持ちそうなイメージがあります。

 

でも、実際のところ翻訳の仕事ってどれくらいもうかるのでしょうか?

 

会社員や主婦が、在宅でできる副業として翻訳をする場合でも、十分な年収を得ることができるのでしょうか?

 

2種類の翻訳者

女性と男性

 

翻訳家の年収についてお話しする前に、翻訳者には大きく分けて2種類あるということをお話しします。

 

「文芸翻訳者」と「実務翻訳者」です。

 

文芸翻訳者とは、映画や海外ドラマ、小説などを翻訳する翻訳家のことです。

 

一方、実務翻訳者とは、企業で発生する書類や文章を翻訳する翻訳家のことです。

 

文芸翻訳者と実務翻訳者では、収入形態がまったく違います。

 

以下に、文芸翻訳者の収入形態と、実務翻訳者の収入形態について説明します。

 

文芸翻訳家の年収

 

文芸翻訳者というのは、小説やノンフィクション、映画などを翻訳する人のことです。
このタイプの翻訳は、契約の仕方によっては印税を受け取ることができます。

 

だから、翻訳した書籍がベストセラーになったりしたら、大きなお金を手に入れることができます。

 

すでにお話ししたように、ハリーポッターの翻訳者が、億単位の大金を手に入れたことは有名です。

 

しかし、人気小説の翻訳が新人翻訳者に依頼されることはあまり期待できません。

 

出版社としては、新人翻訳家に大切な仕事を任せるのは不安があるため、大切な仕事は、十分な経験を持つ実力を証明済みの大御所翻訳者に行くからです。

 

だから、印税をもらえるとはいっても、期待するほどの金額にならないことが多いようです。

 

なお、ハリーポッターの翻訳家が大金を手に入れることができたのは、まだハリーポッターが日本で出版されていなかったときに、翻訳家が英語版の出版社から出版権を買い取り、自分が経営する出版会社から出版したからです。

 

実務翻訳家の年収

 

実務翻訳者というのは、企業や大学などの組織で発生する書類を翻訳する人のことです。

 

翻訳対象になるのは、海外の取引先との文書であったり、機械やソフトウェアのマニュアル、論文などです。

 

実務翻訳者の収入は、翻訳した単語・文字の数で決まります。

 

つまり、英語から日本語に翻訳する場合、仮に単語1語10円で契約しているなら、1,000単語を翻訳したら1万円、10,000単語を翻訳したら10万円というように決まります。

 

単語1語の料金がいくらになるかは、翻訳者の実力と交渉力で決まります。

 

印税収入はないので、手を休めると収入も途絶えます。

 

年収を増やすには、実力を付けること、仕事のスピードを上げることが大切になります。

 

このため、実務翻訳家の年収は、人によってまったく違ってきます。

 

会社員や主婦がお小遣い稼ぎの副業として翻訳をしている場合は、月数万円ということもあります。

 

一方、本業として翻訳の仕事をしている場合は、年収2,000万円くらい稼ぐ人もいます。

 

実務翻訳家の年収は、実力と仕事の量によって大きな個人差があると言えます。

 

なお、実務翻訳は、書籍の売り上げに左右されることがないため収入が安定しやすいというメリットがあります。

どちらの翻訳者がもうかるのか?

考える女性

 

印税収入があるため、大きなお金を稼げる可能性があるのは文芸翻訳です。

 

しかし、新人翻訳者が大御所の翻訳者を追い抜いて出版社の信頼を勝ち取ることは容易ではありません。

 

実務翻訳では、文芸翻訳家ほどの年収を稼げる可能性はありません。

 

しかし、実務翻訳より敷居が低い上、収入が安定しやすいというメリットがあります。

 

どちらも一長一短ですが、より安定した収入がほしいなら実務翻訳をおすすめします。

 

 

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